婚活しながら「過去の素晴らしい恋愛が忘れられない」という方がいます。
そう、「花束みたい」にいつか必ず終わるようなはかない恋愛をしてしまうと、
婚活で交際する異性とついつい比べてしまいがち…。
今回は、坂元裕二脚本の映画「花束みたいな恋をした」の感想を夫婦で語らいながら、
婚活している男女にありがちな心理状態について考察しています。
夢を追いかけ続けたい女性と、ついつい生活に流されがちな男性。
若かった時の魅力を投げ捨てて二人の現実のために稼ぐ男性…
そして、これは多くの人たちが躓きやすいことですが、
「恋愛から結婚へと移行するにはどうしたらいいの?」
実例を挙げながら語り合いました。
こちらの内容はYouTubeでも公開中です!
本日のテーマ
花束みたいな恋をしたシンドローム。
あの映画ですね。
「怪物」っていう是枝監督の映画がカンヌ映画祭。
そう。脚本賞貰いましたね。脚本を書いた人が坂元裕二さん。
それで坂本さんの作品ということで「花束みたいな恋をした」っていうのをAmazonプライムで探して観ました。
これから私が言う「面白くない!」って言葉は「刺激を受けた」っていうことですから、「映画の作品が面白くない」と言っていると捉えないでくださいね。
ディスっているわけではないと。
はい。是枝監督の「怪物」も、私にはかなり腹が立ってます!
世の中的には評価は高いですよね。
映画の出来ではなく、ストーリーに埋没してかわいそうすぎて腹立つんですよ。
「赤い糸」の対幻想
僕は、坂元さんの脚本を観てみたいっていうのと、それからあの2人の主演の演技がどうなんだろうっていうのを観たかった。作品の中に入っていくほど、やっぱり自分の若い時の体験とかいろんなことを思い出したりして。
そう。私達調布に住んでいたしね。
そうそう。あの辺の土地勘とか分かりますよね。
多摩川とかね。
息子が小さい時によく連れて行きました。2人とも出会いの初々しい感じ、細かいシチュエーションに共感し合う感じは多くの人がきっと体験したことあるんじゃないかなと。
自分が持ってる本やスニーカーが一緒だったりね。美術家の誰々がどうのとかね。
そうそう。ああいう偶然性。面白かったよね、あるあるだよね。「やっと自分が大事にしている価値観と同じ人に巡り会えた!」みたいなさ。自分がちょっと変じゃないかとか特殊なんじゃないかみたいなさ。でもそこが、「ほら見ろよ、やっぱり世の中に自分と同じような感覚の人がいるんだ」って。
「赤い糸で結ばれた人はいるんだ」みたいな?
そうそう。恋愛ってそういうのを満足させてくれる。若い時ありましたよ。それこそ「この人でなきゃダメ」みたいな感じ。
そう。この人でなきゃダメ。だから腹が立つわけですよ!それで別れちゃって「やっぱり」みたいになるわけね。
「青い鳥」症候群
過去にしがみついてる人が婚活をしてる人達に多いんです。若い時の恋に。
あれをバイブルにしちゃいかんと。
あまりにも燃え上がった過去と比較して「相手を好きになれない」と始まる。だけど、そんなに好きだったその相手とうまくいかないから別れたんでしょ?ね。そこじゃないですか。
なるほど青い鳥症候群みたいな。青い鳥探してたみたいな!「分かり合う人は必ずいるはずだ」みたいな。
特に若い頃だから新鮮であんなに盛り上がったけど、同じシチュエーションで3また体験すればああはならないような。
ごめんね。わきにそれるけど、あの映画の、脚本の優れた所を話したくなっちゃった。ネタバレになったらごめんなさいだけど、最後の最後の方で、お互いの意思を確認し合うファミレスでの場面で、全く自分達と似た別のカップルがいて、それを繰り返させたっていうのが。
清原果耶?(が演じていた)
そうそうあの2人の。自分達より若いカップルで、全く会ったばかりの自分達を再現するような、何年前の自分達のね。ああいうのはやっぱり真実だなって僕なんかは思っちゃうね。
何が真実?
あのシーンの一瞬に2人が過ぎてきた時間を意識させられるし、なぜあそこで涙が出ちゃうか。ただのノスタルジーだけじゃなくて、あの主役の2人が、自分達は特別な2人だと思ってたけどそうでもないんだってことがわかるのが大事なんですよ。それが「大人になる」ってことだから。大人への入り口。あそこにハマってる時は「自分達は特別、この世界に2人だけ」みたいなさ。でもそうじゃないんだって。あれが繰り返されるということはいっぱいあちこちでああいうことがあるわけだよね。
ふーん?
そこにあの2人は気づくわけじゃん。だからこそ泣くわけじゃん、2人もね。大人になるって決めるんですよ。
大人になるってどういうこと?
大人になるっていうのは、あの映画ではそれぞれの道を行くってことだけど。
結婚しようよ
最後に「もう僕達別れないで結婚しようよ」って言って彼が泣いて訴えるシーンがありましたよね。
あれもどこまで本気か分からなかったけどね、僕には。
菅田将暉が案外力入っちゃって「こんなもんだよ」って、「みんな僕達みたいなもんだよ。今2人は滞ってるみたいに見えるけど結婚したらきっと変わるよ。僕達は子供を作ってそれで幸せの夫婦を作れるよ、もう僕はビジョンが見える」って言うじゃないですか。私はそうだよ!って思って希望持つんだけど、その後その清原果耶カップルで…がっかりなわけよ。
気持ち的にも嘘はないんだけど、どっかで諦めてる彼もいる。それはどっかで違うと言ってるもう1人の自分がいるっていうのが見える演出だった。
男性であることの悲哀
ふむふむ。責任感ある男の人は仕事に翻弄されてしまって自分自身の感情は忘れがち。彼は絵を描く人だし自分が本当にいいなって感じる力や自分のセンスや、他人の才を見る力があるはずで、そこがお互いフィーリングが合った部分だったけど、「その作品をいいと思えない人の中に俺も入ってしまってる」って最後に言ってましたよね。
そうね。自嘲的にね。
結局そうなんですよね…。結局彼がその感覚や感情を抑圧してる中で社会に適応させられたっていうか、適応する中で小っちゃく小っちゃく生きてきてしまった。その男性の悲哀が悲しくて…泣いちゃう。
今泣くのか。映画で泣けよみたいな。でも有村架純さんの役の女性は彼がどれだけそれを訴えても、やっぱり違う、やっぱり別れようってなったよね。
そうよ。だから冷たいなと。
そうなんだ。冷たいんだ。
やり直せたのに…
私達自身も20代はそんな恋愛をしていっぱい失敗して、だからこそあの作品に対してノスタルジーを感じてあそこはもっとこうしたかったとかいろいろ思うわけですけど、だからなんですけど…
そこで傷つく必要はなかったんじゃないか?と、私は思っているんです。
あの段階でもう1回やり直すって2人で決めることができれば、たとえあの彼女が浮気をしていようともやり直せた可能性もあるのではないかと。結婚することによって再燃できたカップルも案外たくさんいますよね。
あのシチュエーションでいくと、男の人ばかりが悲しかったですよね。彼は髪の毛も切っちゃったしどんどん貧相に感じられて、片やオダギリジョーが出てくるからますます貧相に見えて。
彼は魅力的なわけね、大人の男性としてね。
そうそう。なんか結局「ただの一介の会社員、一介の営業マン」みたいな形の人生の役割を背負ってるっていう。「だから世の中こうするべきなんだ、こうやらなきゃダメなんだよ!」って叫んでるみたいな男になっちゃって…。
責任だって言ってたね。
それがあまりにもリアルで泣いちゃう。
今泣いてる。
恋愛信仰とパートナーシップ
つまりこういうシチュエーションを現実世界で生きている人に言いたいのは…
「今まで目指してたものと違うものを目指すようになった、別々の道を行くようになった」と、一見見えるんだけど、そうじゃないってことなんです。
例えば「今まで2人で30分かけて同じ道を一緒に帰るっていうことが習慣だったけどそうじゃなくなった」とか、「いっぱいセックスしてたけどセックスレスになっちゃった」とか、そういうようなことは「終わっていく予兆」だとつい思い込んでしまいますけど、そうとは一概に言えないと。
だって結婚していればそういうことはしょっちゅうあります。結婚していてそういうことを許せなかったらその度に別れなきゃいけないし。
「2人似たもの同士が赤い糸で結ばれていること」が男女関係だと思ってたけどそうじゃないんだと。お互いが変化して価値観が変わってもそういう相手を許して、そういう自分を受け入れて、そしてまた一緒にやっていこうっていう生き方はあるんだと、私は思う。
それは今のあなただからが言えることだよ。
パートナーシップという生き方
違うんです。この話をしているのは、婚活している皆さんに言いたいからです。
そうだ、そこだ。
「あなた方が今したいのは結婚ですよね」って。恋愛から結婚に入っていくのは最高にいいことだと思うんですね。婚活してても恋愛は起きますから、2人で同じような共通点を見つけていくのは素晴らしいけど、その同じような共通点が「そうじゃなかった」とか「2人の間に溝が生まれちゃった」とか、そんなことはその時その瞬間の違和感だけで、長い目で見れば大したことじゃないんです。どっちが正しいかみたいなこだわりを捨てて、力を合わせて越えていけばいいだけなんですよ。
なので必要以上に「相手はこういう人でなければダメ」っていうのはいらない。
うん、そこに捕まっちゃってそのストーリーに流されちゃう。
むしろ一緒にやってきた歴史とか、彼なんかお金のために犠牲になったわけだから、それを理解して受け入れる選択肢もあったかもしれないと思います。
何度でもやり直すみたいなね。
若いから難しかったっていうのはわかるけどね。
ロマンスは終わる
男女関係っていうのを花束とか切り花とか、それから花火みたいな一瞬パッと光って消えていくみたいな…「ロマンス」っていうのは確かに消えていきますからね。その消えていくことに儚さを感じたり。
そこが美しいっていうかね。
恋愛することを好きで恋愛自体にある意味で期待しちゃうみたいな、そういう人って婚活してる中でもいるんですよね。恋愛はいいんです。私は恋愛を否定してはないですよ。
ただ、恋愛の状態で足踏みしたままで、そこから進展しなければ必ずその恋愛は終わる。ロマンスは終わる。生ものです。
ロマンスだけを追求してたら。
そこまでお互いが人間として愛し合ってきたはずじゃないですか。ここをもっと大事にすることができたら、別れなくてもいいはずですよ。
ロマンスは再燃できる
そしてまた何か新たなきっかけとかあったら、「別れるかもしれないけどやっぱり結婚しようか?」みたいなことになった時、ロマンスって再燃するんですよね。もうこの関係は終わりかな?と思ってたけど、いやもう1回やってみようって思うと…ロマンスが再燃するんです。
それが私達の心の成せる技。そうやって良い夫婦は喧嘩しながらも楽しくまたロマンスを再燃させている。
つまり20代の時の恋愛っていうのはそれで終わってるから素晴らしく美しく感じるんですね。それで完結してていいんです。だけど夫婦としてやっていくと違う。昔の恋愛を今のパートナーと比べたりしてもつまりませんしね。
結婚は長い人生を一緒に過ごしていくパートナーなので、男女関係の最初のロマンスだけではないんです。
花束みたいな恋をしたシンドロームの正体は、恋愛至上主義だった?っていう。
つい私達経験としてそれを求めていますからね。だからこそ、あの同じような触発を求めて30代40代婚活しててもそれは難しい。
初めてのすごい不安だったりドキドキしたりワクワクしたりすごく死んじゃうかもって思っちゃうような体験っていうのは、1回経験してるとないですからね。っていうことを言いたかった。
以上でございます。
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では今日はここまでで、ありがとうございました。
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